生駒地区医師会 会長ごあいさつ

生駒地区医師会
会長 有山武志

この度、会長の職を引き続き担うこととなりました有山武志でございます。

昭和56年8月25日施行の生駒地区医師会会則には、医師会の役割として、会員の学術研鑽を通した医道の高揚、相互の親睦を図ること以外に、行政の進める公衆衛生活動に協力することにより地域保険の推進発展を図る、という重大な使命が謳われています。

なかでも、我が国の直面する短期的、中長期的課題として少子化に伴う現役世代の減少、人口減少に伴う国力及び国際的な影響力の低下があり、そうした状況下においても持続可能な社会保障体制の再構築、維持が行政と医師会に課せられていると考えております。

本会では、5年間の医療介護総合確保基金を利用し、医療介護提供体制の無駄を省き、需要に適した供給体制、病棟の機能分化、地域ケア会議による在宅医療供給体制の構築、住民への普及啓発活動へ参画し、積極的に取り組んでおります。

しかしながら、病床の機能分化により、全国で約30万人の入院患者さんが在宅と施設に移って来られると推計され、生駒地区(生駒郡4町と生駒市)では400人強の新たな受け入れ体制作りが求められることとなります

30~40年先を見据えますと、現在唯一従事者数が増加の産業である医療介護分野も高齢者人口の減少とともに労働需要が減少し、現役世代、特に出産可能年齢女性の都市部集中がすすみ、地方の人口減少に拍車がかかり、全国で約半数の中小都市の維持が困難になるとも予想されております。

この様な将来予想を見据えた、休日応急診療所、二次・三次医療供給体制整備、更に、行政サービスや民間の生活サービスが可能な街づくりが進められるためにも、生駒地区内の二次・三次病院、休日応急診療所の在り方や地域ケア会議の運営・諸課題、女性医師の就業可能な環境整備、重症小児の在宅医療等を含めた地域共生社会実現に向け、関係諸機関と連携を図ってまいりますので、前期に引き続き、ご指導の程、よろしくお願い申し上げます。

令和6年2月1日